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LGBTの服、ファッションを考える
こんにちは!三十路も終盤なので、そろそろファッション迷子から脱したいL野X子(えるのえくすこ)です。

とは申しましても、自分は服装に迷えるタイプのXジェンダーでして、そう簡単にはこの壮大なファッション迷宮から抜け出せないのが実情であります。

明日何を着て行こうかと悩んでは、当日の朝に悩み直すと言う効率の悪さを、未だに毎日のように発揮しております。

今回はそんな迷える子羊、もといXジェンダーの衣装に焦点をあてて語らせていただきたいと思います。

「ああ!今日、何着て生きていこう?」

そもそも男装していても楽しくない

あなたは服装で悩んだことがありますか?

明日は何を着ていこう?とか、これは自分らしくないとか、色々と頭に浮かぶことと思います。

自分は普段は中性装を自負していますが、やはりと言いますか、公衆トイレなどでは異性装、つまり男装をしている様に見えるためか、奇異の目で見られてしまいます。

「男装なんだから好きで(権利で)しているんでしょ。だったら文句も(義務も)受け止めては?」

と言った一部の方々のご意見もあるかとは思います。

ところが、そこが土台からして誤解でしてね。そもそも、少なくとも自分は男装していても楽しくないのですよ。

こう言った誤解から来る問題をご存知でない方が多いと思われるので、ここで説明したいと思います。

先に断っておきますが、人の実話を語るとアウティングになるので、全体的にカミングアウト済みである自分の話を用いての語りとなります。

自分は元々服装からこだわるタイプのXジェンダーでして、「女に見えなくするための男装」と言う消極的な理由のために男装をしているだけなので、楽しい訳がないのです。

つまり、トランスジェンダー特有の、服装で性別を作ろうとする処世術ではあっても、個人的な趣味ではないのです。

そう言った事情の、戸籍は女性で、どうしても男っぽく見える自分達のような者もいるのです。

ここの誤解が解け認識が改められれば、特に一部の女性の方々の「きゃあ!女子トイレに男が入ってきた!」騒ぎの、Xジェンダーの中の、FtXについての問題はなくなると思うのですよ。

お互い気持ちよくトイレを使うためにも、どうかご一考願えませんでしょうか?

 

そもそも男の服と女の服しかない

私たちが暮らしているこの世界には、男と女しかいないとされている地域があります。

そうしますと、その世界でのファッション界でも男の服と女の服しか作られないことになります。

自分は、そう言った国々の1つが日本だと思っています。

最近の世界のファッション界の流行の一つに、「ジェンダーレス」と言うものがあります。男は女っぽく、女は男っぽく中性的な方向へ歩み寄っているようなファッションが「ジェンダーレスファッション」と呼ばれています。

日本でも、このジェンダーレスが流行りつつあります。

それは何故でしょうか?

これは持論ですが、それはきっと、昔からあった男らしさや女らしさだけで人を量ることなく、個性が尊重される時代になってきたからだと思います。

ところで、Xジェンダーである自分も、ジェンダーレスファッションを好みます。

性別を男だの女だの決め付けられることがない格好なため、とても着心地が良く、精神的にも負担が少ないからです。(もちろんXジェンダーであってもジェンダーレスファッションを好まない方々も存在します)

先にお話しました、止むを得ずしている男装とは似て非なるものなのです。

 

そもそも好きな格好がしたいのだ

そして、そもそも「男装」や「ジェンダーレスファッション」と言う、人が名付け、傍から呼ばれるようなカテゴリーに惑わされることなく、好きな格好がしたいだけなのですよ。

これは、読んでいるあなたにも頷ける部分があるかと思いますが、便宜上、Xジェンダーを名乗る自分自身にも言えることで、自分らしい性別で生きていきたいだけなのです。

そしてそれは、自分以外の似た境遇の方々にも言えることでしょう。

しつこいようですが、アウティングになるのでここで仲間達の実例を示すことは出来ませんが、お時間があり自由にインターネットを使える環境のある方は「FtX 服装」と検索してみてください。

匿名だからこそ語れる、服に悩むXジェンダーである仲間達の、生の声に出会えるはずです。

 

ど真ん中の服に出会いたい

性別を問わないジッパーの服が好き

はい、段々と細かい注文が付いて参りましたね。

これまた細かい話になりますが、自分はジップの付いているデザインの服が好きです。

あなたはボタンをする時や着物の左手前、右手前などの服の合わせにはルールがあるのを知っていますか?

特に洋服であると、左が上に重なると男の服で、右が上だと女の服となっていることがほとんどです。

これは例のジェンダーレスファッションにも通じる話で、男が女の服を着ると女っぽくなり女装と呼び、女が男の服を着ると男っぽくなり男装と呼び、そのどちらにも属したくないタイプであるXジェンダーの自分は右も左も選ばず、ど真ん中の合わせの服を選んだりしているのです。

だから、自分はジップ合わせのような性別にとらわれない、ど真ん中の服を好む傾向にあるのです。

 

ジェンダーフリーな服

そして、さらに注文を付けられるならば、男らしさにも女らしさにも偏らないジェンダーレスな服がもっと増えて欲しいです。

実は、日本以外の海外の洋服ブランドだとジェンダーレスファッションの傾向が強く、低価格帯でも手に入りやすいのです。

これらは日本にも沢山進出してきていて、ファストファッションと呼ばれる海外ファッションブランドであったりします。

自分は、しまむら・UNIQLOも利用しますが、今回はジェンダーレスファッションに特化したブランドを紹介したいので割愛します。

個人的な趣味も混じりますが、例を挙げますと

・H&M(スウェーデン発)http://www2.hm.com

・FOREVER21(アメリカ、ロサンゼルス発)https://forever21.co.jp

・ZARA(スペイン発)http://www.zara.com

と言った、ファストファッションブランドがあります。

すでにお気付きの方もいらっしゃるでしょうが、これらのブランドの発祥の地はいずれもLGBTに寛容な国だったりします。さらには、日本よりも男女平等を実現している国でもあると思われます。

そう言った背景も関係しているであろう、フリルやギャザーのあるいわゆる女らしいデザインではない、辛めのデザインが多いため、選択肢も増え、あまり「性別らしさ」に悩む手間がなく服を選べるのです。

基本的に低価格帯ですので、これを読んでジェンダーレスファッションに興味をお持ちになったあなたは、気軽に身に着けてみてはいかがでしょうか?

主に自分らしさを演出できますし、肩の力が抜けること間違いなしです。

本来は、私達は何を着ても自由、ジェンダーフリーなのですから!

 

もっとこだわりたい時は

もっと自分らしくこだわりたい方に朗報です。

男装、女装に限らず、いわゆる普通の服をお直しする時にお店へ持ち込むのをためらう場面があるかと思います。

そんな時に役立つジェンダーレスでLGBTフレンドリーな服のお直し屋さん「マダムM」があります。

人にセクシャリティを知られたくないために「人から頼まれたものです」と嘘を付きながらお願いすることなく、ありのままの自分の声としてオーダーすることが叶うのです。

・マダムM

Twitter: https://twitter.com/barmadamm

Facebook: https://www.facebook.com/askmadamm

持ち込むお店に悩んでいた方、身近に悩んでいる方がいらっしゃるそこのあなた!

一度、相談してみるのも良いかもしれませんよ。

 

Xジェンダーの冠婚葬祭服

何故女性もパンツスーツじゃいけないのか

自分も三十路も終盤なのでね、スカートが嫌だとか女の着物を着たくないだとか言いながら、冠婚葬祭行事に対して無関係を貫くと言う訳にもいきません。

行事の際に着て行く礼服でも、やはりと言いますかトランスジェンダー特有の一悶着がありましてね。

これらを買いに行きますと、自分であれば、戸籍の性別の女の服を最初に眺めることになります。ですが、どれもワンピースなどのスカートタイプの礼服ばかりで、正直パンツスーツを着たい自分としてはめまいがする思いでした。

いいえ、その苦難のために実際に目が回ったりするのですけど…。

では、「好きなパンツスーツで行けば良いでしょうに!」とお思いの方、そう簡単にいくならばこんなに悩んだりしないのです。

ご存知の通り礼服は礼儀の一部なので、昔からの男らしさや女らしさと言った伝統とは切っても切り離せない服でして、和服を選ぼうものなら強制的に男か女に振り分けられます。

これに関しては、郊外の方へ行けば行くほどこの傾向が強まるのを感じています。

洋服であれば、出来ればスカートの、それもワンピースで来なさい、と言った感じですね。

弟の結婚式で親族の全員が和服の中、自分だけ洋服のパンツスーツで出席した時も、この重圧でストレス過多になり結構具合が悪くなりました。本当に、窮屈でなりませんでした。

本当に「何故にパンツスーツじゃいけないの」ですよ!

幸いにも、現在住んでいる地域である都市部の冠婚葬祭服には、あまり性別らしさの縛りがないため、かなり快適に礼服選びが出来ています。

 

黒ければ良いんです

突然ですが…。

「黒ければ良いんです」

これは、自分が大変お世話になったある恩師の言葉です。

礼服選びで、身内と揉めていた時にこれを教えられたのです。救いの言葉とは、この言葉だと思いました!

「(礼服など)黒ければ良いんです。」

(大切なのは服装ではなく、相手を敬う気持ちです)自分には、そう聞こえました。

このたった一言で、礼服についての悩みは解消されてしまったのです。

礼服に思い悩む身近な方がいらっしゃる時は、ぜひともこう声を掛けていただきたいです。

「黒ければ良いんです」

どうでしょう?この言葉なら、気負うことなく口に出来そうだと思いませんか?

 

よし!明日、これ着て生きていこう!

長々とXジェンダーの全体的であったり個人的であったりする、特にFtXの服についての悩みを語って参りました。

こう書き出してはみたものの、普段はそこまで毎日のように困ったことにはならない生活を送れています。

これも、周りの理解を示してくれる方々の存在あってのものです。この場を借りてお礼を言わせていただきたいと思います。本当にありがとうございます!

そして、自分の、服装を気にせざるを得ないXジェンダーとしての覚悟はすでに決まっています。

「自分らしくなりたい」

それは、子どもの頃からの決意のままに、今も心の奥に息づいています。

性別とか、服だとか、そんなことは本当ははっきり言って心底どうでも良く、自分らしく在れたら、そうして生きられるならそれで本望なのです。

そして、今日もクローゼットに向かって独り言を口の中でつぶやきます。

「よし!明日、これ着て生きていこう!」

 

Xジェンダーの服装論のまとめ

私達は、生まれた直後から私服を着ています。いいえ、男の子らしい、または女の子らしい服を着せられています。それは、親によって。

私達は、学校に上がると男女に分かれた制服を着ます。いいえ、やはり着せられています。それは学校と言う、大人が作った教育機関によって。

私達は、社会に出るとユニフォームと言う仕事着を着ます。いいえ、これもやはり社会の男らしさや女らしさに沿う服を着せられているのです。

私達は自ら選んでいるようでいて、実は選ぶことなく、着せられることを選んでいるのです。

その性別らしさを着ることで、社会の中に違和感なく溶け込んでいるのです。

ですが、果たしてこの世界で服を着る全員がそれを望んでいるでしょうか…。

少し余裕のある方は、どうか自分達のような、男女どちらでもない中間の服を望む者が存在することを、心の隅に置いてやってくださいませんか?

最後まで読んで下さって、ありがとうございました。